丸型、長型、角型、コブ型、スライス型など、チーズの形状は様々。どのような形においても、チーズはどんな切り方でもいいというわけではありません。チーズの形によってどのような切り方がベストなのか、文章と画像でご紹介します。
なぜチーズを正しくカットすることが大切なのでしょうか?
チーズの切り方を決めるのは、牛、羊、山羊などどの動物からとれるお乳を使って作られているかやチーズの種類(プレス、ブルーム・ラインド、ブルー・ヴェーヌなど)ではありません。チーズの形状で決まるのです。形状によって、生地とクラスト(固い外皮の部分)の分量を均等にするためのテクニックが異なるので、注意しましょう。
チーズをカットするのに適したナイフを選ぶ
フレッシュチーズやソフトチーズ、やわらかく崩れやすいチーズには、できれば刃に穴のあいた(付着を抑えられる)チーズナイフが適しています。それ以外のものには、薄くて鋭い刃のついたナイフが最適でしょう。また、数種類のチーズを盛り付ける場合は、ぜひ数種類のナイフを用意しましょう(マイルドなチーズ用、強いチーズ用など...)。そうすることで、味が混ざるのをを防ぐことができます。
小さな丸型、正方形や長方形など四角型、ピラミッド型のチーズのカット
これらのチーズのカットは難しいものではありません。丸型、四角型、ピラミッド型、あるいはハート型(ヌフシャテルなど)のチーズは、ケーキのスライスのように切るだけでいいのです。こうすることで、生地と表皮がバランスよく切れます
長い筒状チーズのカット
「ビュッシュ」や「レンガ」などのチーズは、縦に切ってスライスやウェッジにするのがよいです。サント・モール・ド・トゥレーヌの場合は、ストローが刺さっていることがあるので、きちんと取り除く必要があります。
スライスで販売されているチーズの特殊な切り方
前項で紹介したチーズとは違い、多くのチーズは既に食べやすいグラムにカットされてバラバラに買うことができます。カット済みのチーズのペーストとクラストを分散させるようにカットするには、特別なテクニックが必要です。
ブリーチーズを三角形にカットする方法
最初に、先端から斜めに切り、また同じように、チーズの上3分の1まで切ります。その後は、垂直にスライスをカットしていけば完成です。
ロックフォールチーズのスライスの正しい切り方
この切り方は、扇を描くようにチーズの真ん中からスライスしていくので、ファンカットと呼ばれています。この技法は、スティルトンなどのチーズや、ゴーダ、ミモレットなどのチーズにも使えます。ブルーチーズの場合、チーズの霜降りがスライスの間にできるだけ均等に分散されるようになります。
なお、ロックフォール・チーズは、スプーンやバターナイフで撫でるようにして、パンに塗ってから味わうとよいでしょう。
コンテ・チーズの切り方
ハード、セミハードチーズ(コンテ、ボーフォートの他、モルビエ、エメンタールなど)を切るには、先端から1/3を平行に切り始め、2/3は幅を広げて短く切り(ただし平行に)、上1/3は、扇形に切ります。
今回は写真付きでよくある形状のチーズカットの方法についてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?チーズの切り方をマスターして、ぜひおもてなしにも活用してみてくださいね。