ナチュラルワイン？自然派ワイン？
ナチュラルワインと自然派ワインの違いは、英語か日本語かそれだけの違いです。フランス語ではヴァン・ナチュールとも言われています。つまりナチュラルワインや自然派ワインは、言語が違うだけで同じワインを表しています。
・日本語：自然派ワイン
・英語：ナチュラルワイン
・フランス語：ヴァン・ナチュール
ナチュラルワイン（自然派ワイン）とは？
ナチュラルワイン（自然派ワイン）には、実は明確な定義はありません。環境や自然を尊重してワイン造りを行うという考え方によって造られているワインの一つがナチュラルワインと呼ばれています。ナチュラルワインは、添加物、保存料、砂糖などを一切使用せず、純粋に熟成させたブドウ果汁だけで作られます。ブドウは手摘みで収穫するなど自然へ敬意を払い、環境や消費者を尊重して造ることをワイン生産者が意識しています。温度管理や水やりのコントロールなど人の手を極力加えず自然の力で造られるため、ナチュラルワインは、その年の環境に左右されやすく、同じ品質のワインを造り続けることは大変難しいです。しかしその分、通常のワインよりもテロワール（地域性）が大きくワインに反映され、その地域ならではのワインを楽しんで頂けます。また、1本1本へのワイン生産者の想いをナチュラルワインを通じて感じて頂けることも最大の魅力です。
⊳ブドウの栽培方法とナチュラルワインの醸造方法
・ブドウの木の有機栽培もしくはバイオダイナミック農法（ビオディナミ）
・ブドウの手摘み収穫
・ワイン造りに必要な酵母はブドウに自然に存在する酵母を使用
・亜硫酸（酸化防止剤）を使用しない
・ブドウにもワインにも環境に優しい醸造方法
ナチュラルワイン（自然派ワイン）とビオワイン（有機ワイン）の違い
ナチュラルワインよりもしっかりと定義のあるオーガニック製法のワインがビオワイン（有機ワイン）になります。ビオワインにも有機ワインやオーガニックワインなどの複数の呼び名がありますが、言語の違いになります。
・日本語：有機ワイン
・英語：オーガニックワイン
・フランス語：ビオワイン
ビオワインとは、有機栽培されたブドウから作られたワインのことです。ナチュラルワインと同様にオーガニック製法なので、化学物質や合成物質などは使用していません。ナチュラルワインと異なるのは、専門の認証機関によって認証されていることです。フランスをはじめとしたヨーロッパの複数の認証機関がブドウ栽培からワイン醸造まで厳しく規定しており、その規定をクリアしたワインに以下のロゴが発行されます。今後ワインを購入する際にロゴがあるか確認してみてください。
左からユーロリーフ、エコセール、AB
- ユーロリーフ・・・EUで最も有名なオーガニック認証マーク。EUの有機農業規則に従って生産された農産物であることを証明しています。
- エコセール・・・1991年にフランスで設立された世界最大級のオーガニック認証機関。農産物をはじめとした様々な有機認証を提供しています。
- AB・・・ABはAgriculture Biologiqueの略でフランス政府が制定したオーガニック認証。化学肥料や遺伝子組み換え作物による肥料を使用していない等の厳しい条件をクリアしたEU圏内で生産または加工された製品であることを証明しています。
