【幼いころからの夢を叶え、ついに独立】
幼い時から祖父が畑で作業するのを見ていたティアゴは、当時から明確にぶどう栽培、ワイン造りをしたいと強く思っていました。そして普通の高校に行く傍ら、農業専門校を並行履修したのち、大学でも栽培・醸造、さらには農業エンジニアを勉強。
その後オレゴンで5年栽培・醸造経験を積み博士号を獲得しました。そして満を持して、2007年にポルトガル・ドウロへ帰り、祖父母が大切に守ってきた畑を自社畑として復活させたのです。
蔵元名としてつけたフォリアス・デ・バコとは、『バッカス神の楽しい宴』という意味。バッカスはローマ神話に出てくるワインの神様です。
ティアゴの畑はドウロのサブ・ゾーン、シマ・コルゴの最標(550m~700m)で、冷涼さのある場所。ドウロは地域的にポートワインの生産地としても有名ですが、ドウロの中でも最標高にある彼の畑がある場所は気温が低すぎるためポートワインを作ることが認められていません。
また土地は、表土が浅く石がごろごろした土地(シスト土壌)や、花崗岩質土壌も一部にあり、ドウロの中でも最も痩せた土壌。
そんな地元の人からは高品質ワインは造れないと思われてきたこの環境でも、自然をリスペクトする栽培方法を行うことで、自分の造りたい、フレッシュで、土地のミネラルを感じられるワインが造れると確信してワイン造りをしています。
現代醸造技術の知識も思慮深く使いながら、伝統を大事にしており、人為的介入は最低限。彼の作るワインは多くの場合、グラップ・アンティエール(房ごと醸造させる方法)でラガール(ドウロの伝統的な桶)で軽く踏んだり、ほとんどブドウを潰さずに醸造させます。
昨年本国ポルトガルでワイナリー・オブ・ザ・イヤーを獲得した実力派ワイン!
【現代醸造技術を使い、伝統の足踏みも貫く】
この地域ドウロでは昔から混植混醸(様々なブドウの品種を同じ区画で育て、ワインも品種を混ぜて作ること)をしているそうです。彼の畑では単一畑になんと25品種以上があるんだとか!その伝統を引き継ぎ赤ワインは今でもその醸造方法で造っています。
ウィヴォとはポルトガル語で「遠吠え」という意味で、自然をリスペクトする象徴的な意味が込められています。自然を大切にした栽培で徐々に植物が多様化し、見かけなくなっていた狼やイノシシなどが戻ってきたそうです。
味わいはストロベリー、クランベリー、ライムが感じられます。オパールのように輝く明るい赤色。非常に繊細な泡で、はっきりとしたフルーツとハーブのノート、そしてわずかにトーストのような香ばしさも感じられます。
軽くてさわやかな口当たり、非常に滑らかで、ほのかな酸味が心地よく感じられます。アルコールの重さを気にせずに、スルスル飲めてしまいます。
お出汁のような旨味もあるので和食ともとても合わせやすいです。もちろんそのまま少し冷やしても美味しくお召し上がりいただけます。
【おすすめチーズ🧀】
・パルミジャーノ長期熟成
・ヌーシャテル
・エズィーサンドレ
【おすすめ料理🍳】
・肉じゃがや煮物など、お出汁が感じられるお料理
・食前酒/アペロとして
・グリル料理