エメンタールにはスイスのもの、フランスのものなどいくつか種類がありますが、今回お届けしたのはフランス、Est-Central(中部から東部で作られているもの)と呼ばれるものです。
いろいろな場所で作られてはいますが、どこも山岳地帯なのが特徴。直径70-100cm、大きいものでは130kgもの重さになるというから驚きです。
このような大きなサイズの丸型チーズの起源は、冬が厳しい山岳地方であることが多いです。夏の間に豊富に取れた牛乳を使用し、多くのチーズを生産し、厳しい冬を乗り切るために保管する目的でチーズが作られました。また、大きく重いチーズを谷のある地域へと転がして運びやすいように丸型になったと言われています。昔の人の知恵が詰まっているんですね。
エメンタールには弾き返すような弾力があり、口に入れるととろける食感。特にこの地域のエメンタールはミルクの風味と甘味が強いのが特徴。まるでネズミが食べたかのようないかにもチーズ!というさくらんぼ大の穴がそこら中に空いています。
お酒と合わせるなら、サヴォワやアルボワの白ワインなど辛口白ワインがオススメ。ヴァンジョーヌと呼ばれる黄色ワインも相性がよく、ジュラワインなどをぜひ合わせて見ていただきたいです。
エメンタールはチーズフォンデュに入れたり、サラダのトッピングに使うなど、加熱しても生でも幅広くお料理に使えるのが特徴。小さいキューブ型に切って、ハムやピクルスと一緒にオシャレな楊枝に刺したらお手軽フィンガーフードにも!
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