羊乳・牛乳・ヤギ乳の3種類のミルクが入ったハードタイプチーズ。
このチーズのようにフランスにある「トム」という名前が付いたチーズはたくさんありますが、よく見てみるとTOMMEと書かれたものとTOMEと書かれたもの、2種類あるのをご存じでしょうか?
辞書によるとどちらの表記も正しく、円筒形のプレスされた非加熱のチーズを示します。よく知られている "トム"は "Tomme de Savoie "であることが多いため、"Tomme "がよく使われています。
実際、Tomme de Savoie IGPは2つのMが必要ですが、同じSavoie地域のTome des BaugesAOPはMが1つしかありません。大多数のトムは2つのMで書かれており、1つしかない例外はごくわずかなのです。Mが1つの「Tome」については、Massif central(フランス中央高地)でより多く使われています。「Tome」はロゼール(南フランス、オクシタニー地方)の代表的なチーズで、長年同じ方法で作られているとされています。
しかし今では区別は曖昧で、特に使い分けはされていないようです。
フランスオクシタニーやスペイン国境に近い地方では、昔から牛よりもヤギや羊の生息数が多く、家畜としても親しまれていました。
そのためこの辺りの地域では牛乳よりもヤギ乳や羊乳のチーズ、または混乳タイプのチーズがよく見られます。それには季節によって牛と羊、ヤギの搾乳量は変動するため、単一のミルクから一つのチーズが作ることができない場合に、ミルクを混ぜて作っていた背景があります。
羊乳のコク、牛乳の食べやすさ、ヤギの程よい酸味まのさにいいとこどりをしたハードタイプ。それぞれの良い特徴が残りながら、味は綺麗にまとまっています。
しっとりほろっとした食感で、ベリージャムやクルミ等のナッツとの相性は抜群!塩味も程よいので削ってサラダにかけても美味しいです。
※外皮に黄色い斑点が見受けられることがありますが、これは主に羊が食べたお花やハーブの色素が残って出てきたものです。動物たちが良い飼料を食べていた証拠でもあり、チーズに問題はございませんので安心してお召し上がりください。