ヴァランセは四角錐台(上部を切られたピラミッドのような形)と、灰色がかった外皮が特徴なシェーブルタイプのチーズ。表皮には灰がまぶしてあり、切ったときの白い断面とのコントラストが美しいです。この灰が、山羊のミルクのチーズ独特の酸味をやわらげます。熟成の段階によっても楽しめるチーズで、若いときは酸味が感じられ、ホロホロとした食感、熟成が進むと酸味が抜けミルクの旨みとコクを楽しめます。
ヴァランセはもともと細長いピラミッド型のチーズだったという話があります。ヴァランセ城に住んでいたタレーランは、ナポレオンに差し出したチーズがエジプトでの敗北を思い起こさせるのではないかと心配し、チーズの上部を切らせたと一説では言われています。
切った断面をラップで覆って、冷蔵庫で保存してください。カットした後はできるだけ早くお召し上がりください。
初心者には、山羊のミルク独特の臭みが少ない熟成の若いものがおすすめです。表皮がグレーがかるほど熟成すると、酸味が弱まり、コクのある濃厚な味わいとなります。
パンと合わせるなら、レーズンの入ったカンパーニュとの相性がピッタリです。
熟成が進んで硬くなってしまった場合、皮を除いて小さくカットしたものをオリーブ油に漬けたり、すりおろしたものをサラダにかけたり、料理に使うのもおすすめです。
蔵元:Ferme du Mont Benault/フェルム・デュ・モン・ブノ ワイン名: K.Blanc / Kブラン
コメント:骨格、飲みごたえがしっかりあり、ブドウの皮のニュアンスが余韻に感じられます。ヴァランセとあわせて飲みたい一本です。
蔵元・生産者:Julien Cortois / ジュリアン・クルトワ ワイン名: Originel 2018 / オリジネル 2018
コメント:ヴァランセと同郷のロワール地方のナチュラルワイン。レモンのようなアロマと酸が特徴で爽やかさが癖になります。